理事長便り
2022.01.06
令和4年 新年のご挨拶
令和4年 新年のご挨拶
愛媛県自動車車体整備協同組合
理事長 菅 貞明
明けましておめでとうございます。
穏やかで健やかに新しい年をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。
今年のお正月は例年になく静かに、家族と過ごすことができました。
愛媛県では11月以来となります新型コロナ感染者、しかもオミクロン株が検出され再び感染状況拡大を懸念される状況でありますが、一日も早い収束を願いたいと思います。
さて、令和4年は「壬寅」にあたり寅年の中でも優しい寅に当たるそうです。しかしながら「波乱の年」とも言われています。
ここ数年のコロナ禍に隠れながら自動車業界は大改革、地殻変動が静かに進みつつあります。CASEと言われて数年が経ちました。
我々の自動車車体整備業界も新しい整備認証で、自動車整備業界に組み込まれました。
特定整備認証のパターン2です。パターン3と区別されているように感じられますが、パターン3から分解整備を除く自動車整備として位置付けされました。
昨年末に国土交通省整備課との勉強会にて、外国人特定活動に車体整備を加えて頂きたいとお願いしたところ、鈑金塗装の仕事はこの先減少する事は間違いのない事実を踏まえ、自動車車体整備に限定せず、「自動車整備業界と一律で考えてみては」との提言を頂きました。簡単な言葉ですが、大きな衝撃を受けたことをご報告いたします。
まさに地殻変動が起きています。是ととるのか非ととるのかに分かれますが、我々は是と取り「大きなチャンス到来」と感じています。
孫子の教えにある「敵を知り己を知れば百戦危うからず」が頭をよぎりました。
言い換えれば、己を先んじて磨き経営への戦略を強化すれば、勝者への道は拓かれます。
戦略となる進むべき方向性やシナリオを立て、戦略を実行するための手段としての戦術を強化し、得意な武器を自由自在に駆使することで道は拓けます。
自社の武器である卓越した事故修理技術は、応援部隊や援軍の武器として使用されています。卓越した技術を直接お客様にお届けできる施策が必要ですが、対面で役立てる手法が不足しています。
自動車のリスク全般
「お客様の望まれる事に汗をかく」
「不安の解消、不安を取り除くこと」
上記に対して真摯に取り組む姿を前面に出すことが今求められています。
話は変わりますが、昨年末の12月に世界で最初となります「自動運行装置搭載車」ホンダ レジェンドを試乗して参りました。
高速道路限定のレベル3ですが、その安全性と運転のスムーズな事に驚かされ、人の運転よりも安心できる試乗でした。
同時に特定整備認証の標識にあります「自動運行装置を除く」(パターン2,パターン3)の無い特定整備認証について学びました。レジェンドの作業スペースは6m×9m。さほど大きくありませんが問題は整備修理書の入手方法です。
「自動運行装置を除く」の整備修理情報は FAINESで可能ですが、「自動運行装置を 含む」認証すなわち自動運行装置の責任は 運転者からメーカーに代わることが法律上 決まっています。 各メーカーから今後発表される「自動運行 装置」付きレベル3以上の自動車について メーカー責任とされる車両の整備修理書の 入手が可能でしょうか。非常に危惧される ことではないでしょうか。 |
特定整備認証(パターン3) 標識
一方、果たしてメーカーの販売店「ディーラー」のみでメーカー責任の車両管理は可能でしょうか。この辺りの情報収集と自社の対応強化は必要です。
必要とされる最低条件はコンプライアンスの遵守だと想定されます。コンプライアンスの遵守は「労働基準法」「労働安全衛生法」が最低条件です。「労働安全衛生法」には環境測定は必須になります。
本年度中に溶接における「ヒュームガスの濃度測定」は必ず実施をお願いします。
終わりになりますが、昨年コロナ禍の影響でやむなく中止した「賀詞交歓会」ですが、今年度は1月28日(金)に開催を予定しております。
今年は「直接お客様のお役に立てる事」と、「今考えられる直近3年先の自動車整備業界についての仮想」をお伝えしたいと考えています。
『もう間に合わない、いや間に合う』をテーマにリスク管理等さまざまな情報の交換などの具体的な話と、「情報の交歓会」を企画しています。
「知らなかった。聞いていなかった。」のないよう、皆様お誘いあわせの上でのご参加と組合員工場との関連協賛企業様のお取引先のご参加をお待ちしています。
本年も引き続き愛媛県自動車車体整備協同組合に対して、暖かいご支援とご鞭撻をお願い申し上げます。
皆様に於かれまして、実り多き年になりますよう御祈念いたします。
敬具